昭和のたたずまいが残る町工場「荒川木型工場」。

 8年間の休止期間を経てこのたび、ここを再び活用するプロジェクトを始動させました。 この木型工場では、自然物である「木」から、図面をもとにさまざまな工具を使って、人間の手によって、人間が使う機械の部品などの原型(鋳造木型)が形づくられ ていました。
 時代の変化に伴い、役目を終えた工場。作り手ももうここにはいませんが、当時の機械や道具、そして昔のままの雰囲気やたたずまいは残っています。
 コンピュータなど人工物の制御に依らず人間の手がじかに、それも「木」という自然物から機械の型をつくり出していた過去に思いを馳せ、ここで感じられる過去の記憶・ 感覚をきっかけとして、「もの」や「こと」に関する記憶・状況を再認識し、これからへつないでいくような活動、あるいはこの場所を生かして、いろいろな人がここに集い、 ここで何か新しいものが生まれ、そのつながりがひろがっていくような取組が、ここ「キガタヤ」できるのではないかと考えてきました。
 まずはご興味をお持ちの方々に、ここへ来ていただき、いっしょに見て・感じて・話し合うことから始めてみたいと思っています。「キガタヤ」の寄合(よりあい)にぜひお越 しいただければ幸いです。

 キガタヤ・プロジェクト 一同
 (※賛同者・協力者を随時募集しています。)

「荒川木型工場」について

 昭和6年、新潟市沼垂駅近くに機械の鋳造用木型を主に製造する工場として創業。昭和39年に現在の新潟市東区山木戸 に移転。エンジン・ポンプ・車両部品などの機械木型だけでなく屋根瓦・鬼瓦の型、銘板の型、精密機械の収納箱なども製造。 平成22年廃業。工場内には帯鋸、丸鋸、自動鉋、木工用旋盤、角鑿掘削機などの大型機械類をはじめ、鋳鉄製大型定盤、個 人用作業台の他、各種・多様な形態のかんな・のみなどの工具類も残されている。

(写真:村井勇)


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