「荒川木型工場」とは

お知らせ・レポート

タイトル:キガタヤ・寄合#004(特別回)

 かつて地図にない湖といわれた越後平野の田園地帯。そこは、人々の日々の暮らしの中に舟がある世界だった。水田稲作には農家が家ごとに所有する農業用の舟が多用された。米づくりと舟とは「舟農業」といわれるほどに密接だった。漁業、輸送業など、多くの産業でも大小の舟が盛んに用いられていた。 今回の企画では、現在も現役で木造船の製作・修理を行っている新潟市最後の船大工・中川仲一氏の監修により、アメリカ人船大工・研究家のダグラス・ブルック氏が木造船の公開制作を行う。併せて船大工・研究者によるシンポジウムで往時の様子や船の特徴について理解を深める。和船の造船技術の記録・保存・継承という意味合いだけでなく、身近なものとして生活に欠かせなかった越後平野の舟の記憶を、「つくる」・「語る」ことを通して、今後に引き継いでいく機会にしたい。 ◆ ◆ ◆...

キガタヤ・寄合 #003『町工場の記憶•身近なものに目を向けたくらし – “まち”とくらしのデザイン』

 2回開催した「キガタヤ・寄合」では、参加のみなさまから、「懐かしい“町工場”がこんなところに残っていたなんて…」「子どもの頃遊んだ昔の工場のにおいが懐かしい」などの声をいただきました。  昭和30年代頃まで、沼垂や信濃川対岸の新潟の下町(しもまち)には、たくさんの鋳物屋や木型屋、鉄工所などがあったと聞きます。現在のように「鉄工団地」「木工団地」などの工業団地に工場が集約されていたり、大型商業施設が商業の中心だったりするのではなく、「○○屋」と呼ばれる各種町工場や商店が、“まちなか”に身近な産業として存在する人々の生活がかつてあったわけです。...